平成19年9月

■山砂運搬にかかわるダンプ公害についての請願への賛成討論
■公共性、公益性に疑いのある開発事業への補助金請願に対する反対討論

 市民ネットワークの川本幸立です。


 私は、請願第33号に対する賛成討論、請願第25号、34号に対する反対討論を行います。

 まず、請願第33号山砂運搬にかかわるダンプ公害についての賛成討論を行います。本請願は、羽田再拡張に伴う山砂運搬について、子供たちの通学途上の交通事故発生などへの危惧や交通渋滞、振動、騒音、粉じん被害について、市民の健康や生活環境への影響の防止を求める7項目の請願であり、9月中旬に高速道路利用が本格化した後の9月26日を含む8日間の 木更津市 内における地元市民による詳細な現地通行車両調査結果を踏まえたものです。
 この調査結果によれば、高速道路利用車両の比率が、目標とする7割から8割に比較してまだまだ低いこと。羽田プレートを搭載していない無許可ダンプが山砂を運搬していること。通行に伴い、道路の陥没や白線が消えるなど道路の痛みが激しく、早期の補修が求められること、所定の運搬時間以外の走行が認められることなどが明らかにされています。
 高速道路利用は県から国への申し入れ事項であり、道路の補修は当然行われるべきことであり、その他については、羽田再拡張D滑走路建設工事山砂安全協議会が定めた山砂運搬計画、山砂運搬規則により遵守すべき事項です。
 私も、10月3日の朝、木更津駅から木更津港周辺を調査しました。道路の傷み、砂の堆積を目にし、羽田プレートのないダンプからの土砂が羽田用の土砂運搬船に積み込まれていることなどを目撃しました。
 一方、山砂運搬計画によれば、環境保全対策として、山砂の運搬に当たっては、運搬開始前の状況を勘案し、環境基準等の遵守に努めるとあります。5月から6月に測定され、公表された環境モニタリング結果によれば、騒音値は6カ所中3カ所で基準騒音レベル以上の値を観測し、降下ばいじんについては前回より全体的に増加し、1カ所ではじん肺目安基準に近い値が観測されています。6月に比較してさらに車両が増加した現在、この環境基準を守るための対策も急務とされます。

 以上のように、請願にある7項目は、当然遵守されるべきものであるにもかかわらず守られていない、あるいは迅速な対応がなされていない実態を市民みずから現地調査で明らかにし、改善を求める内容です。にもかかわらず、県土整備常任委員会、環境生活警察常任委員会で不採択としたことは県議会の根本姿勢が問われるものです。自治体の最重要課題は住民の安全を守ることです。県議会として本請願の採択を強く求めます。


 続いて、請願第25号本八幡A地区第一種市街地再開発事業費補助等による事業推進支援を求めることについて、請願第34号柏駅東口A街区第2地区第一種市街地再開発事業における事業推進のための補助金等の支援を求めることについての反対討論を行います。

 2つの請願とも、超高層マンション事業を柱とした駅近くの市街地再開発事業であり、その建設費用に県の補助金の交付を求めるものです。この事業に補助金を交付するほどの公共性、公益性があるかどうかという観点から一括して討論をします。

 2002年の都市再生特別措置法制定及び都市再開発法改定から5年が経過し、首都圏の都心部、駅前に実質容積率600%から1,000%近い超高層マンションが林立しています。再開発事業には権利変換、不動産事業、公共施設整備の3つの側面がありますが、これらの再開発事業の多くの実態は不動産事業そのものです。
 組合が提案者となって、法定容積率を引き上げさせ、中心市街地に権利変換手続で種地を確保し、地権者合意手続も見切り発車で強制執行したものも少なくありません。かつての再開発事業で講じられた零細権利者である住民、借家人、借地人がその土地で生活し続ける生活再建措置はなおざりとされています。
 一方、超高層マンションそのものは、景観、防犯、防災、コミュニティ、子供の成長、維持管理など数多くの問題が指摘されてきました。中心市街地での超高層マンションの建設は周辺の超高層ビル化を加速させる危険性もあります。
 こうした再開発事業及び超高層マンションについて指摘される問題点は、今回の2件についてもその多くが共通するものだと思います。建設に対する補助金の根拠として、最後に残るものは結局のところ、敷地の共同化と高度利用でしかありません。このどこに公共性、公益性があるのでしょうか。これでは、民間のマンション事業に税金を投入するのと同じことです。むしろ、今指摘したような公共性、公益性を損なう面が多々あると言えます。
 2つの請願は県土整備常任委員会で継続とされましたが、以上の観点から本請願の不採択を求めるものです。

 以上で討論を終わります。