40億円千葉県不正経理データの公開にあたって

 昨年9月に発表された千葉県不正経理問題、3ヵ月後の12月には約3万枚、積み上げると2メートル以上の高さになる膨大なデータと不正経理額が40億円という追加報告書が出されました。
 私たちはこの膨大なデータと格闘しその検討結果をもとに、県議会不正経理調査特別委員会で県を追及しました。
 報告書は県のHPに掲載されましたが、膨大なデータについては各会派に紙で提供されただけでした。
 なぜ議会が不正経理に気づかなかったのか?再発防止のために何が必要なのか?こうした疑問に対する回答の一つが、県の不透明な経理内容を透明化して、誰もがチェックできる状態にすることだと考えます。
 そこで、今後県が支出伝票類などのデータをHPなどですべて公開することを促す点からも、県が会派に提供した不正経理データを県民の皆様に情報提供する意義は大きいと考え、以下に掲載する次第です。
                     2010年5月22日
                                       川本幸立

  資料は こちらから ご覧下さい。

  

       

 私の目指す千葉県像

 県基本施策で一番に是正すべきものとして、幕張・上総などの「外来型の拠点開発」と県都1時間構想による「高規格道路ネットワーク」事業が挙げられます。これらは県財政の2兆数千億円にのぼる借金の主要な要因の一つとなり、後者は「ストロー効果」による地域の疲弊を加速します。国の補助金目当てに開発型公共事業を推進する県行政、それらに依存する地方、という構図ではいずれ破たんすることは明らかです。
 一方、少子高齢化や過疎化の中でも元気な地域に共通するのは、伝統文化や自然環境などの地域の資源を活用し、住民自ら工夫して新たな「個性」を創出していることです。トップダウンの「外来型開発」から、住民が主役で中小零細業者を含め地域が元気になる「まち育て」へと公共事業、地域振興のあり方を根本から見直す時期です。

 07年の当選時の抱負

  財政難の中、アレモコレモではなくアレカコレカという事業選択を余儀なくされます。ところが財政難の要因となった開発型公共事業は大きく見直されることはなく、酒々井IC、北千葉道路、緑資源機構がらみの農道建設などもそのまま進められています。
一方で次の世代に必要不可欠な教育・文化の予算などは削られています。

 これらの施策決定までの経緯は不透明です。首長も議会も競って県民への説明責任を果たすべき立場ですから、水面下の根回しによる合意形成などはやめ、オープンな議会の場で言論で決着すべきです。こうした「根回し無し」、「貸し借り無し」の公開の議場での政策決定は片山知事時代に鳥取県で採用されたということです。千葉県でもヤル気があればできるハズです。ぜひ、議会改革の一環としても任期中に実現したいものです。

 今期(07年4月〜10年12月)取り組んだこと

1.相次ぐ不正と無責任、その2つの根源

 4年前の選挙では「議員特権の廃止」「政治家の『口利き』を許さない」を強く訴えました。県民の強い声を受け、年480万円の政務調査費の使途の全面公開、1万数千円の日当を交通費の実費支給へ、委員会議事録を「要点筆記」から「逐一筆記」に、が実現しました。
 しかし、「八百長と学芸会」議会と揶揄されるような、水面下の根回しで物事を決めたり、議会質問を県職員につくらせたりという悪弊は続いています。
 そうした中、09年9月以降、3つの不正問題(40億円県庁不正経理、繰越し手続き漏れ・虚偽報告、公社等外郭団体不正経理)が判明し、10年1月には県民に60億円の損害を与える第三セクター(株)かずさアカデミアパークが経営破たんしました。
 県庁不正経理問題では議会に調査特別委員会が設置され15回開催されました。私も委員の一人として膨大な資料と格闘し、当局を追及し、ました。しかし、県はプール金(裏金)を保管するなどしていた業者との「約束」を優先し、肝心の一次資料を開示することはありませんでした。多数を占める自民党は資料の開示ももとめず、森田知事、堂本前知事、沼田元知事らの参考人招致を拒否しました。
 こうした不正と第三セクター破綻の根源は沼田県政時代(1980年度〜2000年度)に遡ります。2001年に誕生した堂本知事になっても改まることはありませんでした。
 良識ある庁内の批判を封じ込め、無謀な計画を推し進め、第三セクターの赤字も放置し、県民に負担を押し付けることに痛みを感じない、そうした職員が出世し、退職後は第三セクターなど外郭団体に天下り、人によっては「わたり」歩くのが県庁の実態です。
仕事の面ではあまり能力がない者でも、頻繁に開かれる懇親会などを通じて知事側近や自民党県議とつきあいができれば、とんとん拍子で出世することも可能といわれます。
 4年間の活動を通じて、これらの問題の背景にあるのが、
→県幹部と議会多数を占める自民党の馴れ合い
→60年間、まともな地域経済波及効果の検証も行わず推し進めてきた中央依存(=中央利権と結びついた)の地域開発

の2つであることをしっかりと理解しました。
 千葉県の民主党も明確な事業根拠のない圏央道など高速道路推進を掲げており、また八ツ場ダム事業容認派が多いことからも、「中央依存の地域開発」の推進派といえます。「コンクリートから人へ」は口先だけのようです。

なお、私は、教育関係・現場の諸課題(次項参照)を比較的多く、本会議で取り上げました。それだけ課題が山積しているからです。私は現場主義ですから、もちろん質問前に現場を訪問し関係者の方からお話を伺いました。
その中で、以下の項目が解決・改善されたり、あるいは解決に向けて少し前進しました。
・県立高校の保健室にクーラー設置(2010年度すべてに設置完了予定)
・県立高校にエレベータを計画的に設置へ
   (県立高校138校中、エレベータ設置はわずか3校)
・土気高校グランド削減問題の解決
・学校における性虐待、セクハラ対策でリーフレット、パンフレットの配布
・県立高校校舎からの転落事故防止対策
   (1994年〜2007年に26件発生し、死亡事故3件)

2.本会議の質問・質疑・討論で取り上げた項目

 本会議で19回登壇し、取り上げた主な項目は以下の通りです。(後ろの数字は回数)

●不正・行政改革
不正問題(経理・OB天下り・虚偽報告など)[3]
予算編成のあり方・臨時財政対策債[1]
事前の根回しの廃止と議場でのオープンな議論[1]
情報公開(予算編成過程、議員などからの口利き)と住民参加(公共事業評価)[1]
●公共事業・地域振興
総合計画[2]
千葉新産業三角構想・県都1時間構想と地域振興[3]
土地区画整理事業の見直し[2]
無駄な八ツ場ダム事業[4]
アクアライン社会実験の評価[2]
総合評価入札制度の技術評価の公表[1]
根拠のない酒々井Iインターチェンジ[1]
羽田再拡張に伴う山砂運搬の事故・公害防止[1]
●環境
三番瀬保全[2]
生物多様性[2]
野田市VOC(揮発性有機化合物)公害[2]
残土・産廃問題[2]
北印旛沼のサンカノゴイ生息環境の確保[1]
●文化
ニューフィル千葉[2]
県立博物館[2]
●教育
全国学力テストと学力格差[2]
教育委員が名誉職化し形骸化した教育委員会会議の改革[2]
浦安市小学校性虐待事件とオンブズパーソン制度の導入[2]
県立土気高校グランド削減の中止[1]
県立高校中途退学者防止策[1]
学校施設のバリアーフリー(エレベータ設置など)[1]
障がいのある児童・生徒の保護者の付き添いの実態調査[1]
県教育の有識者会議[1]

 県議会の課題とこれからの議会改革

 議会・議員の役割は税金の使途の監視と、制度づくりです。しかし、今の県議会は、執行機関の追認機関に成り下がっています。議案の調査研究などせず、ただ座っているだけの議員が目につきます。私に「質疑ヤメロ!」と露骨にいう議員もいました。高い報酬を受け取りながら、職員に質問をつくらせるなどの「八百長と学芸会」議会では、県民から「議会不要」「税金泥棒」と言われて当然でしょう。
 地方自治法に執行機関は「議会の議決したものを執行する」と規定されていますから、議会の責任と役割は重大です。
議会の本来の姿は、?県当局(執行機関)と毅然と対峙し、オープンな議場で真剣勝負する、?県民参加を推進し、県民と一緒に議会で議論する、?議員同士が議論する、というものです。
 議員の資質・能力として、市民的な感覚とともに行政職員と対等に政策論議できる総合的な専門性が求められます。議員活動をサポートする議会事務局機能の充実も不可欠です。
 そもそも、自治の主体である県民には、知事、県議の資質・能力を見抜く目と、常にチェックして、問題があればリコールしてクビをすげ替えることが期待されます。県民は知事と県議会を「統制」しなければなりません。
(参考:「討議する議会」江藤俊昭著、公人の友社)

 千葉県政が直面している課題

 09年度決算審査特別委員会が10年10月18日から11月8日の間の6日間、実質的な審査が行われました。私は委員の一人としてこの4年間の議員活動の集大成として審査に望み、県政上の各部局の課題と考える項目を取り上げました。
(それぞれに部局名をクリックすると詳細をまとめたブログに飛ぶことができます。)

総務部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101031)

1、公社等外郭団体改革の21年度の進捗状況について
2.不正経理問題、繰越手続き漏れ問題について
3、適正な職員数の確保、風通しのよい職場作り
4、退職者の再就職の紹介とその後のフォロー
5、県全体のFM事業計画、長寿命化計画の進捗状況と今後
6、21年度におけるセクハラ・パワハラ被害の相談状況
7、非常勤職員制度について、この間、改善はあったのか
8、指定管理者制度の評価(経費縮減、サービスの質の向上)と課題

水道局 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101102)

1.契約関係について
2.給水量、給水人口について
3.水道技術の継承と技術正職員の確保の状況について
4.ちば野菊の里浄水場におけるPFI事業について
5.中期経営計画について
6.アセットメネジメントについて
7.退職職員の再就職先について
8.「水平統合計画」について

商工労働部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101106)

1.かずさアカデミアパーク構想
 (1)かずさDNA研究所
 (2)かずさアカデミアパーク
2.幕張新都心構想
 (1)幕張メッセ
 (2)幕張新都心への進出企業
3.東葛テクノプラザ
4.観光施策

企業庁 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101107)

1.契約関係
2.土地造成整備事業
(1)長期収支見通し
(2)幕張新都心
(3)千葉ニュータウン事業
3.工業用水道事業
(1)長期収支見通し
(2)他会計からの借入金
(3)八ツ場ダム事業の負担金
(4)施設の大規模改修・更新

県土整備部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101109)

1.契約について
(1)21年度の所属ごとの落札状況と変更件数・金額、入札差金管理について
(2)一般競争入札を「1千万円以上」に拡大するのに必要な県費は
(3)公社との入札について
2.明許繰越と手続き漏れ
3.道路公社について
4.道路事業について
5.区画整理事業について
6.下水道事業について
7.海岸侵食対策について
8.公共事業の評価について

環境生活部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101112)

1.大気汚染について
(1)光化学オキシダント・二酸化窒素の環境目標値未達成に関して
(2)PM2.5の測定状況
(3)VOCの測定の実施について
(4)ダイオキシン類の測定値について
2.水質汚濁について
(1)下手賀沼中央のダイオキシン類値について
(2)千葉港の底質のダイオキシン類値について
3.土壌汚染について
4.アスベスト対策について
(1)アスベスト問題対策会議について
(2)再生砕石へのアスベスト混入について
5.生活排水対策浄化槽設置について
(1)21年度末における浄化槽の設置基数、今後の計画、検査について
(2)流域下水道計画との調整について
6.県内の遺伝子組換え実験施設のカルタヘナ法の遵守状況について
7.三番瀬再生事業について
(1)三番瀬自然環境調査事業、行徳湿地再生整備事業
(2)ラムサール条約登録について
8.産業廃棄物最終処分場の事前協議、許可状況について

総合企画部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101114)

1.「輝け!ちば元気プラン」策定についてと政策評価について
(1)千葉新産業三角構想、県都1時間構想について
(2)1950年からの京葉臨海開発の千葉県に及ぼした影響
2.各地域振興施策の策定について
(1)協働型地域づくり総合推進事業の成果を踏まえた地域振興施策のあり方
(2)今後の各地域振興計画の策定について
3、成田空港関連諸施策について
(1)リニア等超高速鉄道検討協議会について
(2)成田スカイアクセスについて
4.三番瀬再生推進事業について
5.県内水道の統合化、広域化について
6.八ツ場ダム事業について
7.東葉高速鉄道について
8.知事の2名の政策アドバイザーについて

農林水産部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101121)

1.契約、人員配置と業務量のバランスについて
2.農道整備と評価について
3.一ノ宮海岸侵食と保安林について
4.三番瀬のアマモの問題
5.種苗放流の評価と費用対効果について

警察本部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101123)

1.契約について
2.不正経理問題(国庫返還金額と職員等返還金)について
3.退職職員の再就職の斡旋について
4.交通安全施策(信号機設置、交差点改良)について
5.治安状況と対策について
6.移動交番事業について
7.容疑者、被害者が障がいを持った方の場合の対応について

健康福祉部 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101125)

1.21年度における人員配置と仕事量のバランスについて
2.県内自治体病院における施設運営上の医師の不足数と各医師確保施策の評価について
3.看護師不足について
4.訪問看護ステーションについて
5.児童相談所における児童福祉司の適正な配置と一時預かり施設の課題について
6.がんセンター研究所と衛生研究所合築事業の白紙化について
7.新型インフルエンザ対策について
8.予防接種行政について
9.犬猫の「殺処分ゼロ」対策、地域との連携について

教育庁 (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?day=20101127)

1.教育支出について
2.非正規雇用の職員について
3.全国学力調査結果から明らかになった課題と対策について
4.県立高校の中途退学者数の経年変化と対策について
5.施設整備について
6.セクハラの実態と対策について
7.教育委員会会議について

病院局  (http://yukitatu.kawamoto.main.jp/?month=201011

1.病院経営の各指標値とその評価について
2.中期経営計画の進捗状況について
3.循環器病センターと佐原病院について
4.契約について
5、高額医療機器の効率的運用について
6、DPC(包括支払制度)について
7、ジェネリック医薬品の利用について
8、がんセンターの建て替え計画について
9、救急医療センターと精神科医療センターの統合について
10、東金病院廃止について

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